人が主役の組織をつくる

  • VUCAと言われる時代に入り、一筋縄で対処できない領域が拡大してきました。環境の変化を組織の経験と知恵、工夫やアイデアで消化し、新たな見立てで既成の方法を更新していかなければ、変化を好機として捉えることはできません。縦割りやルールに縛られすぎた組織では、未来を拓く機会を逸してしまうだけでなく、目前にある事態に対処できない可能性も高まってきています。

    依田真門 人を主役に置かなければ、この状況を乗り越えていくことはできないでしょう。さらに既成のストーリーに縛られすぎず、過去の成功体験に囚われない注意が必要です。 未経験の、参照するアテの無い領域に入っていくためには、知識や体験、想いや理想を持ち寄って、協働のストーリー作りを始めなければなりません。 独りよがりは禁物です。

    組織に働く一人ひとりを主役にするために、今日、「他者(仲間・同僚)への関心を高めること」が、求められる様になってきました。協働のストーリーを創っていくためには、互いのストーリーに関心を持ち、より“人間的な”関わりを強めていく必要性が高まっています。 従来組織ではあまり見せてこなかった物語的な自分を公開する能力が、いま求められてきているのです。

    ストーリーをつなげ、新たな潮流を起こし、働くひとり一人が主役になるには、魂の交流を起こす「場」が必要です。こうした「場」は、リーダーの理解、働く者同士の認め合い、そして「場」をつくるスタッフの一定程度のスキルで、起こしていくことが可能です。 働く一人ひとりの力を信じ、共に高い納得の下で協働していく道筋を作れるかどうかが、強い組織にしていけるかどうかの分岐点になると、私たちは考えています。

    働く一人ひとりを主役にする、新しい組織づくりにチャレンジする皆さまに、惜しげない支援をしていく準備が、私たちは出来ています。